業務事例

キャピタル・マーケッツ2020-07-13
SKバイオファームのKOSPI上場

法務法人(有限)太平洋(以下「BKL」)は、一般投資家対象申込において歴代最大である31兆ウォンの申込証拠金を記録してIPOのヒットで新たな歴史を刻んだSKバイオファーム株式会社(以下「SKバイオファーム」)の韓国取引所KOSPI市場の上場(「本件上場」)に関し、代表主幹事会社であるNH投資証券㈱及びシティグローバルマーケット証券㈱、共同主幹事会社である韓国ハンファ投資証券㈱及びモルガン・スタンレー・インタ-ナショナル証券会社ソウル支店(以下、総称して「主幹事会社グループ」)にリーガルアドバイスを提供しました。

 

本件上場は、韓国内での公募に加え、米国証券法Rule 144による米国の適格機関投資家に対する公募、及び米国証券法Regulation Sによる米国外地域の投資家に対する公募によって海外での公募を含む構造で行われ、SK株式会社が保有していたSKバイオファーム株式6,265,060株の旧株売出及びSKバイオファーム13,313,250株の新株発行の募集・売出方式で行われました。

 

SKバイオファームは、韓国で初めて独自開発したてんかん新薬として米食品医薬局(FDA)の販売許可を受けたセノバメート(cenobamate、製品名Xcopri)を含む中枢神経系疾患に関する医薬品の製造及び販売業者として、その成長価値が認められました。それに伴い新型コロナ(COVID-19)の影響で萎縮していた公募市場の雰囲気にもかかわらず、需要予測において機関投資家の関心が集中し、競争率835.66対1を記録して公募価格帯の最高上段である49,000ウォンにて一株当たりの公募価格が決まりました。なお、このようなヒットは一般投資家対象の申込にもつながり競争率323.30対1、史上最大となる31兆ウォンの申込証拠金が集まって2020年IPO市場の大魚に浮上し、売買取引開始日の終値は公募価格比159%上昇した127,000ウォンを記録するなど投資家たちの爆発的な関心を集めました。

 

BKLの鄭義鐘、申煕江、李政勳、洪昇逸、金昡廷、黃靖媛、林志碩、金裕娜及び鄭熙錫外国弁護士(米国ニューヨーク州)などからなるIPOチームは、本件上場の過程において上場準備の初期段階から、資本市場と金融投資業に関する法律など上場に関する韓国法のアドバイスをはじめとし、(i)共同主幹事契約、総額引受契約などを含む各種契約の検討及び交渉、(ii)法務デューデリジェンス及び子会社の現地リーガルアドバイスによって準備された現地の法律意見及びコーポレートガバナンスの検討、(iii)証券届出書その他上場関連書類の検討、(iv)引受業務関連の諸リーガルアドバイス、(v)法律意見書の発行などの上場過程に伴う各種法律問題の検討など、限られた時間内においても主幹事会社グループのために包括的なリーガルアドバイス業務を行いました。